受益者の声

Message from the Philippines
「私はOne Child One Peaceの奨学生であることを誇りに思います」
 去る(2016年)5月19日にミンダナオ島ブトゥアン市で行われた支援式典で、リンデ・カリペスさん(2004年度からOCOPの奨学金支援を受けてハイスクールを卒業)が奨学生たちに対して語ったスピーチの内容を紹介します。
 皆さん、こんにちは。受益者として支援を受けていた頃、私は病気がちで体調が優れず大変だったことを思い出します。

 公務員として地域のために仕事をしていること以外に、私は人生で大きな成功を収めたとは決して思っていません。しかし、ここ数日間、「なぜ私がOCOP奨学生の卒業生として皆さんの前でメッセージを伝える立場に立つのだろう?」と考えながら過ごしていたとき、このような言葉と出合ったので皆さんにご紹介したいと思います。

 「成功とは、皆さんの日々の生活において、自分のために何かを成し遂げたこととは関係がなく、他者のために何を成し遂げたかに関係するものである」

 私は今25歳ですが、皆さんの年齢においての成功の意味合いとはどのようなものでしょうか。自分の家を持つこと、自分の車を持つこと、修士号や博士号などの学位をもらうことでしょうか。それも成功かもしれませんが、大事なことは、他者のために何をしたのかということです。

 私もOCOP奨学生として、今、皆さんが座っている席に同じように座っていました。2004年、ハイスクール1年生の時に私はOCOPの支援を受け始めました。OCOPは何の意味だか分かりますね? (One Child One Peaceです!) そうです。One Child One Peaceの奨学金支援プロジェクトのことです。私はその最初の年の奨学生でした。当時、バランガイ(フィリピンの最小の地方自治単位)のスタッフをしていたコルテス婦人から私の母親に奨学生を募集しているという話が来ました。私なら奨学生になれるでしょうということで、申込書を提出したところ、晴れて奨学生に選ばれました。

 支援を受けた期間、私はとても幸せでした。なぜなら私の学業に使うお金を節約できたことによって両親を助けることができたからです。さらに幸せなことは、この奨学金プログラムがあることによって、親たちが子供を大学まで進学させられる可能性が広がったことです。

 エンチャイルドの奨学生であることは、名誉なことであり、特権を持ちます。皆さんはそのことを感じていますか? 皆さんの持っている特権は、「平和の大使」として選ばれたことです。

 皆さんはその年齢の立場で他者に感化を与え、奨学生として成長する各自の責任を全うしなければなりません。そのようになれば、このプログラムは周囲を圧倒するほどに素晴らしいものになっていくでしょう。

 私はエンチャイルド奨学生の卒業生を代表して、日本の支援者の皆さん、そして現地のスタッフの皆さんに心から感謝を申し上げます。皆さんが準備してくださったプログラムを通じて、私たちはいかに自立した人になるか、いかに良き指導者になるかということを学びました。このような経験は、私が「将来どんな人間になりたいのか」ということを考えるうえでとても影響を与えたのです。

 「成功とは、皆さんの日々の生活において、自分のために何かを成し遂げたこととは関係がなく、他者のために何を成し遂げたかに関係するものである」という言葉を私は最初に引用しました。この言葉の意味をかみしめながら、私は改めて日本の支援者の皆さんの素晴らしい行いに対して敬意を払い、皆さんに拍手を送りたいと思います。(拍手)
また、13年という期間をかけてこの支援を続けてくださっている皆さんであることを知るべきこの機会でもあると感じています。

 日本の皆さんは、恵まれない状況下にある人々を助けています。私たちは同じ目的を持って集っているので、このプロジェクトが今後も続いていくようお互いに協力し合いましょう。皆さんの前に立っている私もその一人です。

 奨学金支援プログラムが始まった当初から、オリエンテーションその他の場でも、私はエンチャイルドの皆さんから奨学金返還を義務付けられたことは一度もありません。
しかし支援者の皆さんが払ってくださった努力を、しっかりと私のものにすることが大切だと思います。皆さんの親切、愛、小さな子供たちが教育を受けられるように助けること…これらの行いは、私に皆さんと同じように生きることを動機付けてくれたのです。

 皆さんの前に誇れることは、今、私が8人の小学生と5人のハイスクール生、計13人の子供たちへの支援をしていることです。

 私が受益者の皆さんに奨励したいことは、ぜひ頑張って勉強してほしいということです。皆さんが神を中心に生き、心に固く決意を持って進む限り、志は必ず成し遂げられるでしょう。そして支援者の皆さんやバランガイの協力者の皆さん、先輩たち、一緒に学ぶ奨学生たちとの関係を深め、大切にしてほしいと思います。また、海岸の清掃活動や地域への奉仕プログラムにも積極的に参加してみてください。

 受益者の皆さんは遅かれ早かれ成長し、大人になります。しっかりと目標を定めて、私や日本の支援者の皆さんよりももっと素晴らしい人になってくださることを願います。
引き続きインスピレーションが与えられ、他者を幸せにすることができるように皆で一緒に「私はOne Child One Peaceの奨学生であることを誇りに思います」と唱和しましょう!

 I am proud to be an OCOP scholar!
 ありがとうございました。

Letter from the Philippines
 カローカン地域のエンチャイルド奨学生から届いたお手紙をご紹介します。今年行われたスタディーツアーの支援式典および交流会での日本人支援者との出会いの思い出を綴ってくれています。
「ファミリーの一員になれたことを感謝します」

 こんにちは、私はエンチャイルド奨学生のカトリーナ・ガルシアです。何よりも神様に感謝します。神様の導きなしでは全てのことはなし得ないからです。経済的にはもちろん、エンチャイルドによって私は多くのことを助けられています。

 私の両親は仕事を持っていますが、家族全体を養う余裕がありません。私と妹と弟は学校に通わなくてはなりませんが、3人の子供を学校に通わせることは容易なことではありません。

 両親は私たちの学校のプロジェクトでの必要な諸経費を賄わなければなりません。これらをカバーするためのお金の工面は常に課題となっていますので、エンチャイルドの支援がなければやっていけませんし、私は学校に通えなくなっていたかもしれません。エンチャイルドの奨学金支援のおかげで私が学校に通えているのが事実なのです。

 エンチャイルドを通じて、私は今までになかった体験をしています。5月25日の集会での歌やダンス、ゲームなど、全てが忘れられない思い出となりました。

 何か欲しくて言っているのではありません。私は全てに対して感謝すべきだと感じています。皆さんとファミリーになれたことを感謝します! エンチャイルドを愛しています! 皆さんの支援に対するお返しとして、私は学業で最善を尽くします。

 重ねてお礼申し上げます。神様の祝福がありますように!

(マルセロHデル・ピラー小学校 カトリーナ・ガルシア)

 5月25日月曜日の朝、私は朝早く目覚めました。それはYさん(昨年、代理で姉妹結縁を結んだ日本人支援者)とついに初めて会えると思って興奮していたからでした。周りの奨学生たちも同様でしたが、支援者の皆さんとの出会いが待ちきれませんでした。私たちはイベント会場で日本の支援者の皆さんが到着するのを待ちました。しばらくしてバスに乗って皆さんがやって来ました。Yさんとは会うことが叶わず、少しがっかりしました。来られるかもしれないと期待していたからです。

 プログラムでは皆さんと一緒に歌ったり、ダンスしたり、私はとても楽しみました。日本の支援者の皆さんは皆、きれいで陽気な人たちでした。皆さんからバッグやノート、ペンなどの学用品を頂きました。折り紙の折り方も教えてくれました。また、私は昨年度、成績優秀者に入れたので、エンチャイルドの理事長さんがメダルを授与してくださいました。
全てのプログラムが終了し、私たちは家に帰りました。とても楽しいプログラムでした。来年も皆さんとお会いできることを楽しみにしています。

(MLQ小学校 ライザ ダイアン・バーガス)
「背景の異なる人々が共に集い、家族として過ごした!」

 5月25日は、私たちにとってとても素晴らしい一日でした。私はカローカン市のマルセロHデル・ピラー小学校のエンチャイルド奨学生、キアン カール・イムバットです。平和な国日本から来てくれた日本の支援者の皆さん、保護者、奨学生たち、先生がたがケソン市のバランガイ・ホーリースピリットの会場に一堂に会して行われた集会に私も参加した一人です。私たちはそこで素敵なプログラムを一緒に楽しみました。

 全体的にとても楽しいプログラムでした。学生たちだけでなく、そこにいた全ての人たちがイベントに参加していました。交流が目的のプログラムでしたが、背景の異なる人たちが時間を共にし、一緒に楽しみ、いかにお互いが家族になれるかということを体験できた集会でした。

 このプログラムは私にとってとても思い出深いものになりました。それは初めて支援者の皆さんや他校のエンチャイルド奨学生たちと出会えたからです。彼らからも喜びやうれしさが伝わってきました。今後もまたこういう機会を持ってほしいと思います。

 イベントを準備してくださったスタッフの皆さんにもお礼を伝えたいです。食事や学用品を与えてくださり、本当にありがとうございます。これらは学校でとても役に立ちます。また皆さんと再会したいです。ありがとう、皆さん! ありがとう、エンチャイルド!(マルセロHデル・ピラー小学校 キアン カール・イムバット)

Letter from the Philippines
 マニラ地域の大学生の奨学生たちから届いたお便りを紹介します。
「皆さんとの思い出を忘れません」

 2015年5月25日、私たちは日本の支援者の皆さんと交流するエンチャイルドの支援式典に参加しました。その日は、私にとって忘れ難く思い出深い一日となりました。私たちに会いに来てくれた日本の皆さんと交流できたことが本当にうれしかったです。親切で愛のある、尊敬すべき皆さんであり、今回初めて出会った日本の支援者の皆さんとの出会いも私にとってうれしかったことの一つです。

 会場に集った参加者の皆さん全員の前でスピーチをした時、私はとても緊張してしまい、最初はどうしてよいか分からないままでした。しかし、会場の皆さんの表情やそのまなざしを見た時、私のこれから成さなければならないことから逃げることなく、やり遂げなければならないという決意と確信が持てました。

(ブレセル・アンさん/大学1年)
「皆さんの支援に改めて感謝します」

 10年間、エンチャイルドの奨学生として奨学金支援を受けてきた私は、本当に幸運だったと思います。家庭にはさまざま事情がありますが、奨学金支援を受けることができて本当に感謝しています。皆さんと両親の誇りになれるよう、これからも大学の学業に専念したいと思います。

 皆さんと交流した日は、子供たちも保護者の皆さんも皆、幸せに過ごしました。皆さんも私たちの表情を見てそのことが分かったと思います。私のような学生が学校に通えるよう絶えず支援してくださっている日本の支援者の皆さん一人一人に対して、改めて感謝します。

 私は将来、いつか必ず人生の成功者となれるよう最善を尽くすことを約束します。ずっとこの先、支援者の皆さんが白髪になったとしても私は皆さんのことを忘れません。
皆さんがいつも安全で幸せでありますように。神様の祝福がありますように!(日本語で)ありがとうございます。

(ライアン・バグーナ君/大学3年)
「いつか私も皆さんの国に行ってみたいと思っています」

 まず、あなたにとってきょうの日が祝福された一日でありますように。

 私に与えてくださった支援の全てに対してありがたく思っています。私たちは心から感謝しています。

 教育は私にとって誰からも奪われることのない私の宝物なので、小さなことの一つ一つに至るまで、私は最善を尽くして取り組みたいと思います。今年度は6月1日から学校が始まり、私は6年生になります。昨年5年生の一年間は、頑張ってクラスでトップ3に入りました。家族や支援者の皆さんの手助けがあってこそ、私は学校を卒業することができます。

 重ねてお礼をお伝えするのと同時に、皆さんの支援がこれからも継続されることを願っています。いつか私も皆さんの国に行ってみたいと思っています。

(マニラ市在住 小6女子)
Message from the Philippines
 2015年5月24日、ケソン市バランガイ・ホーリースピリットの会場で行われた支援式典で、ブレセルアン・カサロさんがエンチャイルドの奨学生を代表してスピーチしました。
「成功の背後にある人々の支援を忘れません」

 奨学生の仲間の皆さん、保護者、コーディネーター、スタッフ、そして親愛なる日本の支援者の皆さん、こんにちは。私は今年、ホーリースピリット・ナショナルハイスクールを卒業したエンチャイルドの奨学生、ブレセル アン・カサロです。今年、フィリピン工芸大学に入学しました。

 父は大工をしており、母はいくつかのパートを掛け持ちして働いています。私には兄弟姉妹が6人いて、私が年長者なので、両親の期待と責任を一心に背負っている立場です。裕福な家庭ではありませんが、頑張って父と母の誇りになれるよう努力しています。

 人生における数々の試練を私は弱みと考えません。むしろ、私たちが人生の目標を実現できるよう、絶えず支援し続けてくださっている日本の皆さんの厚意を私の強みと考えます。いつも私たちを導いてくださっているエンチャイルドの関係者の皆さんに心から感謝いたします。本当にありがとうございます。私が成し得た栄光は全て支援者の皆さんにお捧げします。

 退学することなく卒業することは簡単ではありません。私たちがすべきことは、神に対する信仰を持ち、自分自身を信じ、自らの愛すること・好きなことを楽しみ、自信をかき立て、特性を生かして才能のショーケースとなり、成功の背後にある人々の支えを忘れず、人生の夢と目標を成し遂げることです。

 奨学生の皆さん、私が今語ったことをどうか忘れないでいてください。なぜなら、私たちは皆、今日多くのティーンエージャーが貧困を理由に退学せざるを得ない状況があることをよく知っているからです。目の前に起こる問題は自分の弱みではなく、むしろそれは自分に対する激励であると捉えることが大事なのです。

 皆さんにとって少しでも参考となれば幸いです。良き一日を過ごしてください。神の祝福がありますように。

Message from the Philippines
 2012年6月、ブトゥアン市での支援式典において、学業でも優秀な成績を収めたシェラ・コーディラさん(16歳)が卒業生を代表して力強いスピーチを披露してくれました。以下にその内容を掲載します。
「皆さんの高潔な行為は決して消え去ることはありません」

 尊敬すべき日本の代表団の皆さん、ゲスト、友人、父母の皆さん、紳士淑女の皆さん、こんにちは。きょうという日は私の人生において大切な一日です。それは、何カ月も心待ちにしていた日本の兄弟姉妹の皆さんが再び私たちの国を訪ねてくださり、今、遂に皆さんが私たちの前に姿を現してくださったからです。

 エンチャイルドの奨学金支援プログラムの一員になる機会を与えられた私はとても幸運です。そして、このプログラムに尽力くださっている全ての皆さんに対して、私は深く尽きない感謝の思いをお伝えしたいと思います。

 まず、親愛なるルースお姉さんとサリーお姉さんに対して心から感謝いたします。私がこのプログラムの一員になることをためらうことなく受け入れてくださり、母親のような立場で私を養い、学業期間、いつも指導し続けてくださいました。

 次に、日本の兄弟姉妹の皆さんに対してお伝えします。皆さんの朽ちることのない愛と支援、ありがとうございます。(優秀児童として選ばれた)私の成功の大部分は、皆さんのおかげなのです。

 このプログラムから得た自信と思い出は、私にとってとても大きなもので、言葉では感謝し尽くせません。私心のない、皆さんの高潔な行為は、私たちの思い出の中から決して消え去ることはありません。

 私は、心からのお礼と深い感謝の思いを皆さんにお捧げします。主なる神様がいつも皆さんに無限なる知恵と恵みのシャワーを降らせてくださいますように。

 最後にもう一度、お礼を申し上げます。ありがとうございます!

Message from the Philippines
 奨学金支援を7年間受けて2011年にハイスクールを卒業した、ラケル・カブエニェスさんがフィリピン・ミンダナオ島ブトゥアンを訪れた日本の奨学金支援者に対して語ってくれたメッセージ(抜粋)をご紹介します。
「私は決して忘れません」

 まず、日本の支援者の皆さんに、継続して私たちを支援し続けてくださっていることに感謝します。皆さんの支援がなければ、学校に通えなかった児童もいますし、学校で何をすべきか見いだせなかった児童もいます。私たちは皆、なぜ学校に行けないかを知っています。それは経済的な理由があるからです。日本の支援者の皆さん、皆さんは私たち支援児童の人生の一部となっています。そして皆さんは私たちに感化を与える存在です。私たちは皆さんを尊敬しています。

 3月に起こった地震と津波による災害はとても大変だったと思います。日本の経済にも打撃を与えたことでしょう。私はそのとき、奨学金支援がストップしてしまうのではないかと思いました。しかし、それは余計な心配でした。大きな災害があったにもかかわらず、皆さんは支援を継続してくださっています。それは、日本の兄弟姉妹の皆さんが、本当に愛の心で子供たちに支援をしてくださっていることの証しですし、本当に私たちを手助けしたいと思ってくれているということです。そのことを私たちは神様に感謝します。資金をつくるということは簡単な仕事ではないことを知っていますが、今後も日本の支援者の皆さんがフィリピンの子供たちの学業を手助けしてくださるよう願っています。

 皆さんが貢献してくださった支援のことを私は決して忘れることはないでしょう。私は皆さんを決して忘れません。支援者の皆さんが私にもたらしてくれたことをいつも思い出すことでしょう。

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